継続的に英語力の伸びを測定できる
スコア型英語4技能検定

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Vol.79Interview

中高6ヶ年で着実に英語力をつける指導
〜中高一貫校における英語指導の取り組み〜

広島なぎさ中学校・高等学校

広島なぎさ中学校・高等学校

広島なぎさ中学校・高等学校は、まもなく創立50年目を迎える男女共学の中高一貫校。2008年春に現在の広島なぎさ中学校・高等学校へと名称を変え、県内屈指の進学校として積極的に教育改革に取り組み、成功している学校である。
今回は英語科の森山幸先生、荒木千紗子先生、諸富隆幸先生、OlenPeterson先生に、中高一貫校である同校の英語指導の実践についてお話を伺った。

取り組みの成果

今年度7月に実施されたGTEC中高一貫校中1生版の「聞く力」(リスニング)のスコアを見てみると、同校の平均スコアは86.9点(上限スコア130点)と、全国平均を上回るスコアを示している。

また、GTEC for STUDENTSのTotalスコアで見ると、同校は毎年40点前後のスコアの伸びを示し、今年度・昨年度ともに高3の夏の時点で学校平均スコアでGrade5(520~609点・GTEC for STUDENTSの高校卒業時における推奨グレード)に到達している。
このように年々着実に生徒の英語力を伸ばしていける指導の秘訣は何か、先生方にお話を伺った。

先生インタビュー

「グローバルな人」にするのが目標

ベネッセ まず、中高6年間を通じて生徒にどのような英語力を身につけて欲しいと思われているか、お聞かせいただけますか。
先生 本校では、最終的に生徒たちに「グローバルな人」になってもらうことを目標としています。これは欧米の人の思考を理解する、つまり「論理的に考え、論理的に読み書きができるようになること」が国際社会に出ていくうえで重要だと考えているからです。日本人的な思考ですと、どうしても考えが堂々巡りになってしまうので、中学1年生の段階から論理的に考えられる力を身につけてもらおうと、英語力だけでなく、思考の面からアプローチをしています。
そのために、本校では6カ年を2年ごとの3つのステージに区切り、ネイティブ教員の授業を中学1・2年で「4時間」、中学3年で「3時間」、高校1年で「2時間」設定をしています。特に、中学1・2年でネイティブ教員の授業数の割合を高くして、自然な英語のインプットをできるだけ多く与えることを心掛けています。

生徒の中に養いたい力を常に意識しておくために、英語科職員室の入り口に目標を掲げている。

レシテーション・コンテストで「発音」と「デリバリー」を意識させる

ベネッセ 生徒に目標とする英語力を身につけてもらうために、学校として何か取り組まれていることはありますか。
先生 中学1・2年生では、国語の弁論大会と合わせて、校内で英語の「レシテーション・コンテスト」を実施しています。これは、特に中学の初期段階において、「発音」と「デリバリー(話し方)」に注意を向けて欲しいという想いから取り組んでいます。
また、中学3年生と高校1年生では、レシテーションからさらに一歩踏み込んで、スピーチ・コンテストを行っています。
今年度からは外部のレシテーションやスピーチのコンテストに参加することも推進しています。

6年間を3つのステージに分ける

ベネッセ 中学と高校の先生方同士の連携という観点で、何か意識的に行われていることはありますか。
先生 先程もお伝えした通り、本校の場合は6年間を3つのステージに分けている(詳細はP.4参照)ため、中学3年生と高校1年生は同じステージになります。したがって、この2年についてはほぼ同じ先生が担当をするようにしています。
また、この2年間で文法の基礎を生徒には身につけてもらうことを意識しており、その分、中学1・2年生の間はあまり細かく文法の誤りなどを指摘せずに、ともかく英語を書いたり、話したりしてもらうようにしています。 この段階から文法をあまり意識させると、英語のアウトプット量が減りますし、綴りや文法のミスは後の学年になってから直すことも可能です。生徒たちも次第に英語でアウトプットすることに慣れてくると、だんだんと英語を書くのが上手になっていきます。

声を出すことで定着率を高める

ベネッセ 日頃の授業の中で意識的に行われている活動はありますか。
先生 とにかく声を出すことを意識的に行わせるようにしています。これは声を出すことで、インプットとアウトプットを繰り返し行うようになるので、定着率が高くなるからです。上級学年でも、「発音」と「音読」は授業の中で徹底させるようにしています。
以前は上級生になればなるほど声が出ない傾向がありましたが、最近では高校2年生でも声が出るようになりました。
また、保護者から「家でよくCDを聞いて、発音の練習をしている」との声や、別の学年に兄弟のいる方からは「上の子に比べて、英語の発音がいい」という声をいただいています。

中1・7月に受検できるのが魅力

ベネッセ 今回、2012年7月にリリースされたGTEC中高一貫校中1生版を貴校でご実施いただきましたが、中1・7月に外部テストを実施する意義はどのようなものだとお考えですか。
先生 中学1年生のこの時期に受験できる外部の試験が英検以外にはなかったのですが、テストの難易度を考えると英検でも早くて第2回(10月実施)からしか受験ができません。しかし、GTEC中高一貫校中1生版は、問題の内容を見ても、それより早い時期に受検できるところに魅力を感じました。
本校ではほとんどの授業をネイティブ教員が行っているため、中学1年生の1学期に生徒が家に帰ってよく親に「英語がわからない」と言っているそうなのですが、今回のテスト結果を見て、我々も、保護者の方も、「ああ、ちゃんと英語がわかっているんだな」という安心材料になりました。

成績上位者を表彰して生徒の動機づけを高める

ベネッセ 今回のテスト結果をご覧になられて、返却時に生徒さんたちにどのようなフィードバックをされますか。
先生 成績優秀者や、聞く力や読む力などの分野の優秀者に対して、学年掲示板への張り出しや学年集会での発表を行います。もっともこれは日頃からGTECに限らず、定期考査や各種検定試験についても同様に行っていますが、生徒の動機づけを高める狙いがあります。
また、今回の結果からリスニングに関して課題がいくつか明らかになりました。例えば、聞く時のポイントや聞きながらメモを取るスキルについて、今後の授業で指導していきたいと考えています。

海外大学への進学も積極的に推進

ベネッセ 最後に、貴校では海外大学への進学も積極的に推進されているとお伺いしました。具体的にどのような取り組みをされているか、教えていただけますか。
先生 本校では2年間、高校の生徒募集を停止していましたが、来年度再開します。推薦入試のみですが、その出願資格の1つが「大学進学後の留学(短期留学も含む)、または、高校卒業後の海外大学進学を希望していること」です。今年度から、国内大学進学を軸にして、海外大学への進学や将来の留学も視野に入れる新進路指導を始めました。来年度からは、推薦入試入学生を中心に、海外大学進学も見通した学力を育てる進学指導を展開します。
中学からのGTECを評価指標とする英語運用能力育成カリキュラムが、新進路指導展開のためのコアの1つになるものと大いに期待しています。
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